2012年04月04日

未払金と未払費用

会社の決算書を見ていると未払金や未払費用といった科目を目にすることがあります。

どちらも役務の提供を受けており、その対価の支払がなされていない点で共通していますが、どのような違いがあるのでしょうか?

まず、未払費用ですが、これは企業会計原則注解5によると「未払費用は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、すでに提供された役務に対していまだその対価の支払が終わらないものをいう。〔省略〕未払費用は、かかる役務提供契約以外の契約等による未払金とは区別しなければならない。」と定義されています。

具体的には給与(ケースによっては未払金に該当する場合もあります)や賃借料、家賃、支払利息といったものが考えられます。

未払金は財務諸表等規則ガイドライン47-5によれば「広告料、販売手数料、売上割戻金等の未払額(ただし、未払費用に属するものは除く)は、規則第47条第5号の未払金に属するものとする。」となっています。

具体的には電気、ガス、水道料金、広告料、販売手数料、売上割戻金、固定資産購入の未払額、配当金といったものが考えられます。

表示の違いは上場会社以外ではあまり問題になることがないため意識していない方も多いかと思いますが、背景となる会計理論がありますので、興味のある方は参考にしてみて下さい。




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Posted by 税理士細川誠哉 at 17:37│Comments(0)会計
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