2012年07月15日

上場物語3

今日は上場物語の続きです。

経理業務を委託していた税理士の方と同じ会計ソフト(PCAでした)を使用することも考えたのですが、今後の拡張性などを考慮した結果、勘定奉行を導入することにしました。

ちなみに勘定奉行は今でも使用していますし、他社の事例ですが年商100億円を超える会社でも使用していることを鑑みると当時の選択は正しいものだったのだと思います。

とはいえいきなり月次決算を行えるような社内体制でもなかったため、最初の2~3カ月程度は社内で月次決算を行うのと同時に今まで通り税理士の方にも月次決算を行っていただき、その結果を突合して差異がないか確認する方法をとりました。

上場を目指される会社の方で税理士に丸投げしているような会社の場合は、このように移行期間を設けて業務を内製化していく方が無難だと思います。

また、同時に給与計算の内製化もはじめました。給与計算を内製化した理由は一般の中小企業のような一部現金主義会計的な経理処理では上場会社の処理としてはNGだからです。

例えば給与計算の締めが15日締め25日払いのような場合に一般の中小企業で多い処理は25日に支払った給与をその月の給与として処理する方法ですが、上場を目指すと16日~末日までの給与を計算し、未払費用として計上していくことが要求されます。

上場を目指すと月次決算を締めるスピードも早期化が要求されます(実績数値を早期に把握するとともに予算と実績の差異を分析し、取締役会などでその差異について報告・議論する必要があるためです。)ので、月次決算の早期化を図るうえでも給与計算の内製化は必須でしたが、給与計算以外にも月次決算の早期化のためには様々な関門が待ち受けていました。(続く...。)


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Posted by 税理士細川誠哉 at 22:35│Comments(0)上場物語
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