多様化と画一化

税理士細川誠哉

2012年03月28日 09:45

現代社会は価値観が多様化しているといわれることが多いと思いますが本当にそうでしょうか?

政治の世界をみてみると、2005年に大量の小泉チルドレンが誕生しましたが、2009年にはそれが民主党にとって代わられました。最近では橋本大阪市長率いる大阪維新の会が話題になっていますが、結果をみると多様化とは正反対の結果になっています。

また、昨年の地震・津波被害によって引き起こされた原発事故の影響から、現在国内で稼働している原子力発電所は1基だけで、一般に原子力は悪だという雰囲気になっています。

私は決して原発推進派ではありませんし、政府や東京電力の対応には怒りを感じずにはいられませんが、火力発電に頼った場合、有事の発生によりホルムズ海峡が封鎖されたら一体どうするのでしょうか?

日本のエネルギー事情を勘案すると現時点ですべての原子力発電所の稼働を止めることが正しいのか疑問に思います。

ビジネスの側面からこの現象を捉えてみると、新製品や新サービスの市場浸透に関する理論としてイノベーター理論というものがあります。

これは消費者を製品購入に対する態度で5つのタイプに分類するというものですが、最近の事象はこれに当てはまらなくなってきているような気がします。

というのは、ある商品がブームになった場合、瞬く間に広がりを見せますが、その後すぐに忘れ去られてしまっているからです。

現代社会は多様化していると言われていますが、実はかなり画一化(マスコミによる報道の影響も大だと思います。)してきているような気がしています。

違ったご意見も多々おありかと思いますが、今日は普段疑問に思っていることを書いてみました。

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