2012年03月25日

IRの実情

株式投資をされる方の中には上場企業が行う会社説明会に参加した経験をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

IRとはInvestor Relationsの略で、企業が株主やこれからその会社に投資しようと考えている投資家向けに会社の財務状況等の投資判断に必要な情報を提供する活動のことをいいます。

既存株主の方に株式を継続保有していただいたり投資家の方に株式を購入してもらうためには会社の財務状況や経営戦略について説明し、その会社の持つ将来性や魅力を伝えていかなければなりません。

そのためにIRを行うのですが、IRには大きく分けて個人投資家の方向けのIRと機関投資家やアナリスト向けのIRがあります。

上場会社がすべてこの2種類のIRを行っているのかというと実は違います。

個人投資家向けのIRは証券取引所の上場規則で義務付けられているケースもあるため、年に数回実施する会社も多いのですが、機関投資家やアナリスト向けのIRができる会社は誰でも知っているような大企業を別とすると少数です。

なぜならば、株式の流動性や時価総額が低いために機関投資家が投資できなかったり、アナリストがレポートを書けないケースが多いからです。

また、実際に新興市場に上場している会社の多くは上記の理由や諸事情によりIRに人員を割けない(IRが季節労働者的仕事であることも一因です)ため、担当者とその上長が他の業務と兼務でIRを行っているケースが多いと思います。

新興市場の会社は上場しているとはいえまだまだ成長過程にある会社ですので、仕方がないことかもしれませんね。


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Posted by 税理士細川誠哉 at 08:24│Comments(0)ファイナンス
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